パパのいびきは日常の光景、という家庭は多いはず。

けど、それが小さな子どもに起こると、ちょっとびっくりしますよね。

 

実は、子どものいびきには重大な疾患が隠れている場合があります。

あなたのお子さん、夜は静かに眠れていますか…?

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子どもの『いびき』の原因は?

子どもがいびきをかく原因として挙げられるのは、

  • 風邪やアレルギーによる鼻づまり
  • 鼻くそなど異物が詰まっている
  • 扁桃腺やアデノイドによる気道閉塞

などがあります。

 

風邪による鼻づまりの場合、風邪が治ればいびきはなくなります。

鼻くそも、取り除けば楽になりますね。

 

問題は、アレルギーによる鼻づまりや、扁桃腺・アデノイドが原因となるもの。

長期間にわたるいびきの裏には、怖い病気が隠れていることがあるのです。

問題はいびきではなく『睡眠時無呼吸』

いびき自体は、何らかの原因で気道や鼻の奥が閉塞していることを示すもの。

 

問題は、空気の通り道が狭くなることで、睡眠時無呼吸を起こすことなんです。

 

昼間、起きている姿勢では鼻水は重力に従って下に流れますが、夜間横になると、鼻の奥に流れ込みやすくなります。
(これを後鼻漏といいます)

 

子どもは鼻呼吸ですから、鼻の奥に鼻水が溜まると呼吸が難しくなってきてしまうんです。

 

また、もともと扁桃腺が腫れやすい体質だったり、アデノイドが大きかったりすると、夜間筋肉の緊張がゆるんだときに気道を塞いでしまい、無呼吸を伴ういびきに繋がることがあります。

 

睡眠時無呼吸を伴ういびき、といってもピンとこない場合は、こちらの動画を参考にしてみてください。

(これはかなり重症例ですが…)

 

我が子の場合、もともとアレルギーによる鼻づまりで小児科に通院し、抗アレルギー薬と喘息の薬を服薬していましたが、だんだん季節の変わり目に無呼吸を伴う激しいいびきをかくようになりました。

 

総合病院へ紹介してもらい検査したところ、扁桃腺とアデノイドが両方腫れているのがいびきの原因とわかりました。

 

扁桃腺が腫れる=すぐ熱を出す、というイメージがありましたが、うちの場合、滅多に熱は出ません。

 

おそらく、もともとのアレルギー体質が関係しているんだと思います。

(扁桃腺やアデノイドが大きいのは遺伝のことも多いそうです)

 

よく聞くけど…アデノイドって何?

と、ここで『アデノイド』について少し解説しますね。

アデノイドとは、鼻の穴のずっと奥、ちょうどのどちんこの裏側あたりにあり、別名『咽頭扁桃』ともいいます。

 

誰にでもある組織ですが、5歳くらいをピークに生理的に大きくなり、年齢が上がるとともに小さくなっていきます。

 

アデノイドが大きいと、夜間睡眠時無呼吸に繋がるだけでなく、滲出性中耳炎や副鼻腔炎の原因にもなります。

 

睡眠時無呼吸ってこんなに怖い!

睡眠時無呼吸を伴ういびきを放置すると、こんなリスクが…。

  • 夜に熟睡できないため、昼間激しい眠気に襲われる。
  • 集中力がなく、常にぼーっとしている。
  • 精神的、身体的な発達が遅れる。
  • イライラしやすく、暴力的になる。
  • 口呼吸ぎみになるため、虫歯や口臭の原因になる。
  • 常に口が半開きでぼーっとしたような顔(アデノイド顔貌というそうです)になる。
  • (小学生以降)成績低下に繋がる。

いかがですか?

 

たかがいびき、と放置すると、こんなにたくさんのリスクを抱えることになるんです。

特に小児の場合、言葉や運動面などの発達が遅れてしまうというのが難点ですね…。

いびきに気付いたら何科にいくべき?

いびきの専門科は耳鼻咽喉科

それも、なるべく大きな耳鼻科にかかりましょう。

 

なぜなら、アデノイドをきちんと診るには、経鼻ファイバースコープという鼻から入れる胃カメラみたいな機械が必要だから。

 

子どもには結構きつい検査なので、中途半端に何度も受けさせるのは大変です。

できれば、かかりつけの小児科で相談し、手術もできる大きな病院へ紹介状を書いてもらうのが良いでしょう。

病院では投薬や手術で治療が進められます。治療法については主治医とよく相談してくださいね。

まとめ

  • いびきは睡眠時無呼吸のサインであることも
  • 睡眠時無呼吸症候群を放置すると発達に影響がでることもある

子どもの発育にまで影響を及ぼしかねない『いびき』。

寝る子は育つ、といいますが、夜間しっかり眠れないといろいろな問題が出てきます。

夜間、「あれっ?」と思うようなことがあれば、早めに主治医に相談してみてくださいね。