『発達障害』という言葉が一般的に浸透してきて、「もしかして我が子もそうなのかな?」と不安に思っているママも多いのではないでしょうか。
特に1~2歳代は個人差が大きく、
- よその子に比べて言葉が遅い
- 呼んでもなかなか振り向かない
- 手をつないで歩けない
など、気になることが多い時期。
でも、それが個性なのか、発達障害からくるもの(これを『特性』といいます)なのか、私達素人には分かりません。
だから、『もし発達障害なら早く療育を受けさせないと他の子に追いつけなくなるのでは・・・』と不安ばかり大きくなります。
実は我が子も、1歳代は癇癪がひどくて、いわゆる『育てにくい子』でした。
あちこち相談した結果、結局はっきりとした発達障害ではなかったのですが、『育てにくい子』の子育てが楽になるテクニックをいろいろ教わり、私自身それにすごく助けられてきました。
そこで、『もしかしてうちの子発達障害?』
と悩んでいるママに、私の実践してきた方法をお伝えします。
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そもそも『発達障害』って?
一般的に発達障害の特徴と言われているのが、
- 相手の気持ちを理解できない
- 会話のキャッチボールが難しい
- 特定のことに熱中する
の3つです。
しかし、1~2歳代だと、
- お友達の輪に入れない
- まねっこ遊びをしない
- 特定のもの(食べ物、音、手触り、場所など)が苦手
- 遊びに熱中して呼んでもなかなか振り向かない
- 言葉が遅い
- おもちゃをきれいに並べないと気が済まない
などの症状から疑いを持つことが多いのではないでしょうか。
これらは別にわがままを言っているわけではなくて、脳のつくりが少し違っていることから、私達からみれば何ともないことがひどく苦痛だったり、独自の考え方をしてしまってコミュニケーションが難しくなったりするそうです。
『うちの子発達障害?』と心配なときは
発達障害かどうかを『診断』するには、専門医への受診が必須です。
ですが最近は同様の悩みを持つ人が増えたため、専門医は大抵半年~1年待ちという状態。
なので、とりあえず気になることがあれば、地域の保健センターか福祉課に相談してみましょう。
話をきいてもらえるだけで楽になることもあるし、もし必要と判断されれば医師の診断がなくても受けられる療育を紹介してもらえることもあります。
ところで、この『療育』、子どもを無理やり訓練したり、矯正したりするところだと思っていませんか?
療育とは、子どもがその子らしく生きていくための方法を学ぶところ。
遊びや生活、工作などの課題を通して、コミュニケーションや手先の技巧性、マナーなどを学んでいきます。
家庭で今すぐできる『簡単療育』
無理に専門機関に行かなくても、いますぐ実践できる療育もいろいろあります。
発達障害でなくても脳の発達に良いことばかりなので、ぜひ試してみてください。
①身体を動かして遊ぶ
しっかり全身を使って運動することは、脳の発達を促します。
言葉の発達、指先の器用さなどの訓練にも取り入れられているんですよー。
特におすすめなのが、公園の大型遊具。
つかむ、よじ登る、ぶら下がるなどいろんな動きをするのが脳にとってもいいそうです。
公園に行けないときは、家でトランポリンをしたり、バランスボールでポンポン飛んだり、布団を積み上げてよじ登ったり、いろいろ工夫して、しっかり体幹を鍛えましょう。
②新聞紙びりびり
「破る」というのは、簡単なようで意外と指先の細かな動きが必要になるんだとか。
びりびりと紙が破れる感触も、いい刺激になるそうです。
大人も一緒に無心で取り組めば、ストレス発散にもなるし、最後紙吹雪をまき散らして遊ぶこともできます。
片付けが大変ですが(汗)
③絵本の読み聞かせ
これはかかりつけの発達専門医の先生一押しの方法。
毎日絵本の読み聞かせを続けることで、集中力や想像力を育て、自己肯定感を高めることに繋がるそうです。
その他にも、
- おままごとやお店屋さんごっこなどのやりとり遊び
- パズルや型はめなどの知育玩具
もおすすめです。
上記の家庭療育メニューを見て、気付かれた方も多いと思いますが、どれも、みんなが普通にやってる『遊び』なんですね。
そんなに『早期療育』と気負わなくても、家で、外で、しっかり遊ばせてあげることが大切なんです。
また、もうひとつ大切なのが、「出来なくても怒らない」こと。
怒られて育つと、自己肯定感が下がって、思春期、自他の区別がついてくるころに二次障害を引き起こす原因にもなるそうです。
- とにかく褒めること。
- 失敗しても否定しないこと。
- 周りの大人がその子を認めてあげること。
私もなかなか100%実践はできてませんが、常に心に留めておくようにしています。
まとめ
- 発達障害の子は『手ががかる』『わがまま』と思われがちだが、これは脳の機能上しかたがないこと。
- 周りが『その子らしさ』を認め、サポートしてあげることが大切。
- 普段の遊びの中で脳の発達を促してあげる。
- 怒らず褒めて、自己肯定感を育てる
以上、『育てにくい子』育児のためのテクニックを簡単にお伝えしました。
子どものひとつひとつのしぐさで『これもあてはまる?』と懐疑的にみてしまうと、どうしても全てが特性に見えてきて、育児自体が苦しくなってきてしまいます。
同月齢の子に追いつくためにと無理に訓練するよりも、
- ちょっと気になることがあるから、逆にたくさん遊んであげよう
- たくさん褒めて、丁寧に育てよう
と切り替えたほうが、ママの気持ちも楽になります。
肩の力がふっと抜けたら、また子どものいいところがたくさん見えてきますよ。
ちょっと困ったさんなのは、まだその辛さを伝える術を知らないから。
ずっとその悩みが続くわけではありません。
いろんな人の力や知恵を借りながら、気負わず、楽しくいきましょうね。